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2012年8月28日火曜日

われらゲームの世代49

ドラクエとは何であったのか

まだ続いているタイトルだから、こんな風に言ってしまうのは勝手な話だが、少なくとも僕にとっては、ドラクエはひとまず完結している。生きた伝説としてあるのはロトシリーズであり、伝説として失われつつあるのは天空シリーズであり、それ以降は多分知らない。

僕にとって、ドラクエとは何であったのか。この問いは、正直、僕にとってゲームとは何であったかのか、と問うているに等しいようにも感じる。それがもしなかったとしても、僕は僕なりの生活をしていたに違いないが、現実にはドラクエやゲームに夢中になったときがあり、その記憶が残っていて、それに伴う記憶もたくさんある。重要なキーワードである。

だがゲームという大きなくくりで言えば、ドラクエはある一時点での主役的役割を果たしたのであって、例えばその後はFF7の記憶が強いようにも思うし、女神転生もそうであったし、あるいは、のぶやぼやら三国志が力をもつことも確かである。ドラクエだけが特権的な地位にあったわけではない。

一方で、社会的にはドラクエの地位は特権的であったともいえる。それは知名度という点から言ってまちがいないはずである。もちろん、マリオやピカチュウのような存在もあるし、こちらはこちらで世界的ともいえるが、社会としてゲームの象徴として認識され、時にバッシングされてきたのは、ドラクエだったはずだ。

改めてドラクエとは何だったのだろうか。思い出話をこれまで書いてきて、ひとまずまとめようと思ったのだがこれ以上何も書けない。もっと細かく分解した方が良いのだろうか。スライムの絵を良く描いたとか、ドラクエ5ではレベル99まで上げてみたとか。

変な問いを立ててしまったということかもしれない。そもそもそれは何か、なんて考える必要はないのかもしれない。あの時楽しくて、今でも思い出せる。そしてあるいは、何かこの先役に立つかもしれない。それでまずは十分なのかもしれない。

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