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2012年8月22日水曜日

30代が覇権を握る!日本経済

30代が覇権を握る! 日本経済 (PHPビジネス新書)
冨山和彦『30代が覇権を握る! 日本経済 (PHPビジネス新書)』、2012

30代として買ってみた一冊。30代が覇権を握る論理や方法を説明しているのかと思ったが、まったくそうではない。30代が覇権を握れるように、今の偉い方々に社会を変えてもらおうという内容であった。提案はありがたいが、それは無理でしょう。

昔は年寄りは死ぬものだったから、まあ世代交代はスムーズだった。ところが最近は死ななくなったし、むしろ老いてますます盛んなりというところで、なかなか旧来の社会システムが維持できなくなっている。ここでは、いかに世代交代を促進させるかというアイデアと、むしろ現状の社会の在り方を前提として、新しいやり方をどうやってみつけるかというアイデアを考えることができる。

一つ目の世代交代の促進は、正直難しいと思う。まず、偉い方々にやってもらうのは無理である。若い方がやるとなると、革命という手を狙う必要があり、こちらも難しい。となるともう一つの方法ということになるが、まあ現実的なのはこちらであろう。もう少しいうと、それでも人は不死ではないから、どこかで世代交代は起こる。旧来のように、世代が一つずつ動く(親から子へ)ではなく、大きな資産は世代を飛ばして動く社会を考えたらどうだろうか(祖父母から孫へ)。

実際、たぶんわれわれの親が持つ資産は、子供に移るというよりは、たぶん飛ばして孫に移るだろう。それでいいと思う。これを前提として、僕たちが何をなさねばならないのかを考えよう。僕たちが60ぐらいになった時に、子供に支えてもらえるような仕組みを考えていけばいいのである。

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