ラベル

2015年1月5日月曜日

音楽編 阪神大震災

大学入試を受けた一年前、阪神大震災があった。ちょうどネット記事を眺めていたら、震災からもう20年経つらしい。早いものだ。祖父母の実家は神戸にあったから、ちょっと衝撃的だったことはよく覚えている。

当日は普通に授業があって、日本史の先生が神戸で大きな地震があったらしいと授業前に教えてくれた。ただこのあたりはちょっと記憶が曖昧で、地震があったのは明け方だったはずだから、高校に行く前に地震があったことは知っていたはずだ。すでに祖父母との連絡は取れた状態で高校に行ったのかもしれない。

とはいえ、気になることは気になる。そこで役に立ったのがラジオ付きだったウォークマンだった(但しソニー製ではない)。今では完全にMP3プレイヤーに取って代わられ、ラジオもまたあまり聞かなくなっているように思うけれど、当時は、まだまだ主流だった。特にラジオ付きのウォークマンは種類が限られていたけれど、イヤフォンがそのまま受信アンテナとして機能するというような話で、比較的使いやすかった記憶がある。

高校に行くときにはもちろんウォークマンで音楽を聴きながらいくわけだが、学校に行っても利用可能性は高い。授業中も服の袖にこっそり通して片耳で聞いていた。不真面目なと思う感もあるが、その方が眠くならないし、集中力も高まる。授業をラジオ代わりに内職するのは大学生の鉄板だろうけれど、ラジオや音楽を実際に聴きながら授業を受けるというのも、決して悪くはないと思っていた。

ラジオを聞いていると、地震の情報も適宜入ってくる。昼前に高校の玄関前(どうしてその記憶が残っているのかわからないが)で聞いていて、ずいぶんと規模が大きいことも分ったし、死者が多数という話もよくわかった。高校生としていえば、上級生がちょうど入試シーズンだから、神戸圏の入試はどうなるのだろうとも思った記憶がある。

その時、どんな音楽を聴いていたのかを思い出すことは正直難しい。高校生だから、奥田民生とか、ミスチルとか、そんな感じだった気はする。20年前に何が流行っていたのかを思い出すことは、20年前に何をしていたのかを思い出すきっかけになる。そして、その時別に何が起きていたのかについても、今から思い返すことができる。コネクティング・ザ・ドッツではないけれど、あのとき、それがどういう意味を持つのかなど到底見通すことはできなかった。けれども、今からならば、20年前の出来事がどのように偶然として結びつきながら、今に至っているのかを考えることができる。