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2012年8月17日金曜日

われらゲームの世代42

そして伝説へ

ドラクエ3のサブタイトルは「そして伝説へ」である。当時はその意味など知る由もなかった。勇者オルデガの息子としてアリアハンを出発し、世界地図を模した世界中を旅をし、ジパングも回り、そして悪の司祭バラモンを倒して帰国の途につく。

世界を制覇し悪の司祭を倒したにもかかわらず、倒した時点ではエンディングも始まらず、いつもとは何か違う雰囲気の中でアリアハンへと戻る。そこで、真の敵ゾーマの存在を知るのである。そして、ここから伝説が始まる。新たに飛ばされた異世界こそアレフガルドの世界。あぁ、ドラクエがつながった、と感じる瞬間だった。

僕たちの世代こそ、きっとドラクエ3の世界を堪能したに違いない。もっと上の世代であれば、そうそうに答えを知ってしまっていただろう。逆に、下の世代であれば、その意味がよく分からなかったに違いない。僕たちの世代は、何が伝説なのかをゲームの展開とともに理解することができた。

勇者ロトとは何であったのか。その答えは最後の最後でわかる。そして伝説へという言葉が何を意味していたのか、それを知るのはエンディングの瞬間である。この驚きに匹敵するのは、マザー2ぐらいだろうか。あぁ、そういうことだったのか。そう思うのだ。

ロト3部作といわれる1、2、3は、まさに3をもって完結する。一体、どこでこのストーリーが練られていたのだろうか。最初から3の完結編が考えられていたようには思えない。ネットでざっくり探してみたが、さすがにこのあたりの内幕は見つけられなかった。しかしいずれにせよ、名作とはこういうゲームのことを言うのだと思う。ゲームそのものの完成度、さらにはゲームを通じての記憶を僕たちにいつまでも喚起させてくれる。

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