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2012年7月5日木曜日

われらゲームの世代12+

バイナリエディタ+

そういえば秋葉原で思い出したのだが、高校生の3年生の夏にも性懲りもなく秋葉原にいき、何かのゲームを買って帰ってきた。もしかすると、HDDなるものを買ってきたときが、そのときだったかもしれない。当時は多分100メガバイトが1万円の時代で、恐ろしく安くなったものだという印象を持っていた。

ルナティック・ドーンを買ったのではなかっただろうか。ルナティック・ドーンは、確か、初のHDD専用のゲームだった。当然クオリティも高く、テレビゲームにはない質を備えていたと思う。このころには、PCゲームもたくさん遊ぶようになっていた。大体はロールプレィングゲームか、シミュレーションゲームだったとは思う。

それで思い出したのは、その夏に秋葉原に行った帰り、地元の駅で高校の同級生にあったのだった。もう夕方の日暮れ時だったと思うけれど、おー、久しぶりといった挨拶をしたような記憶がある。多分、夏休み中だったのだろう。

そのもう名前も思い出せない友人は、僕に何しているの?と聞いたのではなかっただろうか。あー、秋葉原にゲーム買いに行ってきたのよ、佐藤君(覚えてないので、仮称)は?と答えたように思う。そこで彼の回答が印象的で、「予備校だよ」と答えたのだった。

そうだった。高校の3年生の夏と言えば、受験勉強まっさかりなのだ。どこの高校生がふらふらと秋葉原まで出かけて、高いゲームを買って帰ってくるということがありうるのだろうか。彼の反応はそんな感じだった。

実際、彼は結構熱血漢で、ちゃんと勉強しろよ、どういう時期かわかっているのかと、ひとしきり説教してくれた。僕にはおよそ予備校なんかに行くという発想もなかったし、もっといえば、わざわざ勉強するなんて発想はもっとなかったから、あぁ、そうだねぇ、とほとんど上の空だったのだろうと思う。

彼は畳み掛けるように、しかしきっと彼なりの優しさゆえに、僕に明日学校に来るように言ってくれた。夏休みだから学校は休みなのだが、教室は自主勉強用に開放されているのだという。そこに何人かが集まって勉強しているのだということだった。

きっとゲームをしたかったに違いないが、そこまで誘ってもらって断るほど、僕はゲーム人間だったわけでもない。まじめにありがたい話だ。言われた通り、僕は次の日に学校にいったのだった。

ただ、本来、学校なんて好き好んでいくような場所ではない。昔から学校は僕に言っていた。「ここは来るべきところではない。」言われなくてもわかっている。そんなわけで、学校にいって驚いた。本当に、結構な人数の同級生が教室で自習をしていたのだった。休み時間よろしく、ゲームの話にでも花を咲かせていればかわいいかぎりだが、みんな粛々と問題を解いている。時折話したりもしているが、大体は真面目だ。たいしたものだと感心した。

後の夏休みの期間、僕は学校に自習しには行かなかった(部室は行っていたかもしれない)。行っていれば、きっともっと違う未来があっただろう。これもifだ。

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